秘書協ニュース2009年3月号
《新議員会館建設にむけて、向大野新治庶務部長に聞く》
新議員会館が一日一日と具体的に姿を整えています。新議員会館建設の現状と今後の予定、新議員会館の特徴などについて、衆議院秘書協の三盃幸久会長が、向大野新治(むこおおの・しんじ)衆議院庶務部長にお聞きしました。
〔三盃会長〕向大野庶務部長には、たいへんお忙しいところありがとうございます。今年は、新議員会館建設がおおきく山場となる年ですが、新議員会館がいよいよその姿を大きく現してまいりまして、我々秘書の関心も高まってきています。そこで今日は、庶務部長から、あらためて新議員会館の建設についてお話をうかがい、秘書のみなさんにもお伝えしたいと思います。まず、新議員会館建設の今後のスケジュールはどうなっているのでしょうか。
○六月には外観整備。来年六月の新議員会館完成を受けて「引っ越し」予定
〔向大野部長〕工事にともない振動があったり、部屋が暗くなったり、車回しや駐車場が不便ということで、非常にご迷惑をおかけしていることをお詫びしたいと思いますし、ご協力に感謝を申し上げたいと思います。
去年三月の着工から、現在は第一議員会館にあたるところが早いと思いますが六階まで建てています。五月の連休には、一番上の十二階まで鉄骨が建て上がり、あわせて順次コンクリートパネルを貼って夏頃には新議員会館の外観ができると思います。内装工事を行い、来年六月には完成の方向です。
また地下鉄とも接続する形で地下道を大きく整備しますが、こちらも順調に進んでおり、新議員会館とあわせ来年六月にはできあがる予定です。みなさんには、来年七月には新議員会館に移っていただいたあとで、現議員会館を取り壊し、駐車場を整備します。その後、植栽などの外構工事等を行って、最終的な完成は二十四年十二月の予定です。
〔三盃会長〕秘書協としても事務局の皆さんと意見交換し、新議員室のモデルルームも実現しました。ただ全体のイメージは、まだ十分持てていないのではないかと思います。特徴を紹介していただければと思います。
○議員室や会議室が充実。国会活動を支えるとともに開かれた議員会館に
〔向大野部長〕そうですね。新議員会館の全体イメージについては、遠くない時期に資料をお配りしたいです。新議員会館で力を入れましたのは、会長からもモデルルームの話しが出ましたが、議員室の充実です。現在の議員室は狭くて、お客様の応対も十分できないし、打ち合わせや会議もやりづらいので、それを解消したいと。また、新議員会館では会議室のバリエーションも増やし、従来よりもずっと大きな部屋も利用でき、部屋数も約倍に増えます。さらに、議員会館で国際会議も開けるようにと国際会議室もつくります。国会は議論をするところですから、それに相応しいものにと計画しています。加えて、ロビーを広く、またバリアフリーも徹底しました。空調も個別対応という形にしましたし、雨水・排水の再利用もできる、エコも重視した建物になります。
〔三盃会長〕いまの議員会館からは大きく変わるのが分かります。議員会館は、国会議員の活動拠点となる場。半世紀ぶりの建替えで、ご苦労もあったのではないでしょうか。
○議員・秘書のみなさんの意見をお聞きしながらより良いものに
〔向大野部長〕やはり一番は、設計を始めてから現在まででは社会状況、経済状況が大きく変わり、先生方や秘書さん方のなかでもいろいろ意見が異なるということで、当初の発想がなかなか通じないということがありました。当初は、関係省庁や設計事務所、職員を入れて要求水準書をつくりましたが、いざ議員・秘書のみなさんからのご意見をお聞きすると違うところが出てきたわけです。また、経済状況の流れも非常にはやい。要求水準書は、基本的に契約なのでこれを変更するのは非常に苦労しましたが、我々としては、みなさんからの後押しもあったし、先生方や秘書さん方が使いやすいものをと念願していましたので、その気持ちを大切に、いろいろと苦労はあっても職員も乗り越えてやってくれたと思っています。
〔三盃会長〕我々秘書協の意見を反映した点につきまして、部長の方からもお話しいただけますか。
○秘書協の意見は重要。今後ともコミュニケーションを大事に
〔向大野部長〕モデルルームをつうじて秘書のみなさんの意見を聞けたことは非常に良かったです。アンケートもとりました。そういうなかで、一例ですが、議員室の水回りやパーテーションの改良等もできました。我々も勉強になり、意見をうかがうことでよりいいものができたと感じています。今後も引き続き秘書協から意見を寄せていただきたいと思っています。
〔三盃会長〕建設工事もしばらく続きます。秘書のみなさんに伝えておきたいことや要望などがありましたなら。
〔向大野部長〕今後ともコミュニケーションを大事にしたいですね。「ニュースレター」も発行中です。ご意見やアドバイスをいただきたいです。
〔三盃会長〕今日は、ほんとうにありがとうございました。
〔新議員会館メモ〕
○新議員会館の会議室・面談室の計画は?
●バリエーション豊かに、部屋数も増えます
新議員会館では国際会議室(400㎡)、多目的ホール(400㎡)をはじめ大会議室(300名規模)、多目的会議室(140名規模)、会議室(大・中・小)、特別室、面談室などが計画されています。
第1・第2会館をあわせ、会議室は23室(現10室)に、面談室は14室(現7室)にと大きく増えます。
●使用時間・使用方法も工夫されます。
使用時間も現在より延長される方向で検討されています。また会議室の使用について、議員事務室のPCから予約受付が可能なシステムを導入予定です。