会長あいさつ
布衣の会 会長 森 陽一郎
長年に亘り議員の政治活動を、手足として支えてきた衆議院議員秘書OBの集まりが「布衣の会」です。
議員の政治活動は、秘書がいなければ、一歩も前に進むことはできませんし、又、秘書の仕事は、議員の信頼がなければ成り立ちません。
その議員を支える秘書の身分や待遇は不安定で、あまりにも制度と呼ばれるには程遠いものでありました。年を経る事によって、“ 秘書気質 ”といわれる黒子に徹した超党派の先輩秘書たちの手によって、制度は年々充実され発展してきました。まだ完全なものではないにしろ、今日の姿までに約三十数年かかりました。
その秘書制度の礎ともいえる原点を築きあげた初代会長の松木國利氏を中心とする超党派の秘書OBの方々によって創設され、衆議院議員秘書として汗を流した方々を会員として組織されているのが「布衣の会」であります。
「布衣の会」の由来について
「布衣の会」の名称は、OB会結成を提唱しながら今日を待たず本年(平成4年)3月に急逝された衆議院秘書協議会初代会長の故・山崎貴示氏の発案によるものです
「布衣」とは、木綿や麻でつくられた庶民の服のことです。「布衣之交 ~ ふいのまじわり」は、貧しく身分の低い者同士のつきあいの意味ですが、転じて、身分の貧富の違いをはなれた交際を指します。
(史記・廉頗藺相列伝、れんばりんしょうれつでん)
私たちは、人生の貴重な一時期を国会議員の秘書として世直しの理想に燃えて政治活動に奔走しました。無冠の臣として。
今、それぞれの分野で活躍しながらもそのことを誇りとしています。
今後は、世代、党派を超えて秘書経験者が集まり、旧交を温めお互いの健勝を喜び合いながら、後輩の現役秘書諸君をも励ましていきたいと思います。
「布衣の会」はそのような想いも込め、布衣之交をもじって命名したものです。
平成4年5月25日 国会議員秘書OB会結成総会 世話人一同